【見通し】(東京市場 為替) 海外の水準引き継ぎ円高推移も動意限られそう
2014年05月29日 08:00
NYタイムは調整の円買いが進んだ。特段の指標発表やイベントがなく、手掛かり不足のなか、連騰していた米株価の上昇が一服したことに為替も反応。ECB追加緩和観測を背景に欧州債利回りが低下した影響で、米長期金利が昨年7月3日以来の低水準2.433%をつけたことも重しとなり、ドル円は一時101.64円まで下落。ユーロドルは独失業者数の予想外の増加もあって、2月13日以来の安値1.3587ドルまで売られた。ユーロ円が1週間ぶりの安値138.30円をつけるなど、クロス円でも円買いが強まった。
東京タイムの為替は、昨日NYタイムの水準を引き継ぎ、やや円高傾向で推移しそうだ。ただ、大きな動意につながりそうなイベントがなく、ドル円は101円後半で値動きは限られるか。今夜、下方修正が予想される米1-3月期GDP・改定値の発表を控えていること、さらに市場の目がすでに来週の米雇用統計に移行しつつあることも、様子見ムードを強める要因となる。米1-3月期GDP・改定値の市場予想は前期比年率-0.5%で速報値の+0.1%から、マイナスに転じるとみられている。月末のフローは、受け渡しベースでの取引最終日が過ぎたことで、昨日より落ち着くかもしれない。しかし駆け込みの動きが明日まで続くことは考えられ、一応警戒しておきたい。