【見通し】(東京市場 為替) 月末・四半期末のフローや中国PMI次第

2014年06月23日 08:00

先週末の海外市場では、ドルが買われた。米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル売りが巻き戻されたことが背景。ポンドドルは1.70ドルちょうど付近、ユーロドルは1.35ドル後半へと軟化した。ドル円は102円前半でしっかり。加ドルは加小売売上高や加消費者物価指数(CPI)が強かったことから急伸。特に加CPIの加速が鮮明になっていることがサプライズにつながった。加ドルは対ドル・対円で1月以来の高値を更新している。
 本日の円相場は小動きか。先月後半以降、日経平均株価は堅調な流れのなかにあるが、ドル円は米長期債利回りが伸びないことから、株価と比較して方向感が薄い。短期的な株価の上下に反応して円が動意づいても、値動きは大きくならないだろう。今週は月末・四半期末に伴うフローに目を向けるべきか。
 本日は中国6月HSBC製造業PMI・速報値が発表される予定。市場予想は49.7となっており、景気判断の分岐点である50を6カ月連続で下回る見通しだが、3月の48.0からは復調しつつある。中国景気が減速傾向しているため、50を上回ってくるとポジティブ・サプライズにつながるだろう。この場合、オセアニア通貨が買われ、場合によっては円売りも誘われそうだ。中国景気の状況からして、市場予想から多少下振れしてもネガティブな反応は限定的か。