【見通し】(東京市場 為替) 日銀短観や中国PMI、RBAで局所的な動意か

2014年07月01日 08:00

NYタイムはドル売りが優勢。この日発表された米国の経済指標はおおむね好感される内容だったものの目立った反応はなかった。むしろ、先週の弱いGDPで米国の緩やかな利上げペースが意識されていることで、米10年債利回りが指標発表後の2.546%から2.51%台まで低下したことにも圧迫されてドルが売られた。ユーロドルは5月21日以来の1.37ドル台回復に迫る1.3698ドルまで上昇。ポンドドルは1.7115ドルまで上値を伸ばして2008年10月以来の1.71ドル台乗せを果たした。ドル円は欧州市場までに形成したレンジのなかで上値重く推移した。
 下半期入りとなり、特にドル円には目下の膠着相場からの脱却が期待されるが、今週は海外市場をメインに重要イベントが目白押しのため、動き出しは穏やかなものとなるだろう。もっとも本日は6月調査日銀短観を皮切りに、中国の製造業PMIや豪準備銀行(RBA)政策金利発表などが予定されており局所的な動意は期待できそう。中国6月製造業PMIは前月からの小幅な改善が見込まれている。ただ、景気回復期待の膨らみから上海総合指数は前日に反発するなど、ある程度の期待感がすでに醸成されていることには警戒が必要だろう。RBAでは金融政策の現状維持がコンセンサス。前回会合の議事録では「現状の政策が成長の不安要因を取り除くのに十分かどうか確信が持てない」との認識があり、ハト派なトーンが踏襲されるかを確認したい。為替レートに関しては対ドルが前回時点からいく分水準を上げていることで、歴史的な水準からは割高との文言が引き継がれることになるだろう。
 
 
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