【見通し】(東京市場 為替) 日銀は基本サプライズなし、トレンド生じにくい
2014年10月07日 08:22

NYタイムはドル全面安。先週に欧州中央銀行(ECB)理事会や米雇用統計など注目イベントを通過。新たな動意のきっかけ待ちのなか、利益確定のドル売りが進んだ。ドル円の下落は急激ではなかったが東京タイムから絶え間がなく、下落幅は108.65円まで広がった。一方、ユーロドルは1.2675ドルまで上昇。クロス円は、ドル円の下押しに引っ張られる局面を挟みつつも、NYタイムはドルストレートの動きに連動し高値を更新する通貨が目立った。ユーロ円は137.78円、NZドル円は85.50円、スイスフラン円は113.62円までそれぞれレンジ上限を広げた。
東京タイムは、日銀の金融政策が発表される。政策は据え置きの見込みで、無風通過のとの見方が強い。黒田総裁の会見で、物価の伸びが停滞気味である点へ配慮した発言が聞かれればサプライズとなる。短期筋が仕掛け的に待ち構えるとしたら、総裁のハト派的な発言を期待した円売りが想定できるため、サプライズなしなら瞬間的に円買いが強まる可能性はある。ただ、トレンドを作り出すような動きに発展しないだろう。会見まで様子見が続きそうなことに加え、海外市場での国際通貨基金(IMF)世界経済見通し(WEO)発表を控えていることも、様子見ムードを強める一因となりうる。
豪準備銀行(RBA)理事会も予定されている。金融政策の変更は予定されていないため、声明での通貨高に関する言及などが動意につながるか見定めることになろう。もっとも他通貨に影響を与えるような展開には至らず、豪ドルの局所的な上下にとどまりそうだ。

