【見通し】(東京市場 為替) 日豪でイベントあるが基本様子見か
2014年09月16日 08:08
昨日のドル円は小幅安。弱い米鉱工業生産を受けて一時107.01円まで下押した。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)への期待感に下支えされて、大台割れを回避すると107.20円付近へ戻してもち合った。一方で、ユーロドルは売りが先行した。EUの追加制裁に対するロシアからの報復制裁への警戒心が重しとなって、ロンドンタイムに1.2909ドルまで下落。しかし、その後はドルの上昇が一服したことで1.29ドル半ばへもち直した。
連休明けの東京市場では、本邦勢が市場に戻ってくるため、昨日よりは値動きが期待される。しかし、基本的には明日のFOMCの結果を見極めたいとの思いから、ドル円・クロス円は限られたレンジでの振幅がメインシナリオとなるか。
イベントでは、黒田日銀総裁が大阪経済4団体共催懇談会において挨拶した後に会見を行うほか、9月2日開催分の豪準備銀行(RBA)金融政策決定理事会議事録が公表される。黒田総裁に関しては、消費再増税や追加緩和をめぐる発言があるかどうか関心が寄せられている。総裁がこの点について言及するようなら、円が振幅する可能性はあるだろう。またRBA議事録については、個人分野の成長や住宅価格の上昇から、経済に対する見方はいくらか前向きとなる見込み。豪ドルは、足もとの下落の反動もあって買い戻しが誘発される流れも想定しておきたい。とはいえ、中国の景気減速に対する警戒感が払しょくできない状況で、積極的に上値を追っていく展開は考えづらい。戻りも自律反発の域はでないだろう。