【見通し】(東京市場 為替) 地政学リスクへの懸念緩む、ドル円じり高か
2014年08月27日 08:00
NYタイムでは、米株価の続伸や長期金利の上昇にも支えられてドルが底堅く推移。朝方に発表された7月耐久財受注は前月比+22.6%と、統計開始以来で最大の伸びを示した。また8月消費者信頼感指数が92.4となり、市場予想や前月を上回って2007年10月以来の高水準を示現したことも好感されている。また、8月消費者信頼感指数が92.4となり、市場予想や前月を上回って2007年10月以来の高水準を示現したことも好感されている。ドル円は104.17円まで日通しのレンジ上限を拡大させ、ユーロドルは1.3164ドルまで売りを強めて再び年初来安値を更新した。ポンドドルも1.6540ドルまで下値を拡大させた。
東京タイムでは、主な経済指標の発表や注目のイベントは予定されておらず、海外市場の流れを引き継ぎ、ドルの堅調地合いが予想される。注目された露・ウクライナ首脳会談では、2国間協議の開催や緊張の緩和で合意。ポロシェンコ・ウクライナ大統領は、露と軍事協議を計画していることを明らかにし、プーチン露大統領は、ウクライナとエネルギーに関する対話を再開して、ウクライナ和平プロセスでできるすべてのことを実施する考えを示した。大きな進展は見られなかったものの、地政学リスクへの懸念は後退したといえよう。昨日に発表された米7月耐久財受注や同8月消費者信頼感指数も市場予想を上回るなど、直近の米経済指標は良好な結果が続いており、米景気先行きへの期待感が高まっている。ドル円は直近の上昇が急ピッチだったことや、米長期金利がなかなか上昇基調に乗りきれないことから、上値では利食い売りも出やすいが、103円後半では底堅さを示し、105円大台に向けて緩やかにレンジ上限を広げる動きになりそうだ。日経平均株価の動向を眺めながらの動きになると考えられることから、欧米株の上昇はドル円の下支え。