【見通し】(東京市場 為替) 中国PMI次第ではドル円の104円台回復も
2014年08月21日 08:05

NYタイム、ドル円は103.85円まで上昇し、4月以来の高値を更新。一方、ユーロドルは1.3255ドルまで年初来安値を塗り替えた。タカ派寄りの米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録がドル買い材料となった。ポンドドルは、英金融政策委員会(MPC)議事録で利上げ票が投じられたことが明らかになり、ロンドンタイムに1.6679ドルまで上昇した。しかしNYタイムはドル高を受け、1.66ドル割れまで売られている。クロス円はドル円に連動し円安方向に振れた。ユーロ円は137.66円、ポンド円は172.31円、豪ドル円は96.45円、NZドル円は86.99円、加ドル円は94.67円まで上昇。タカ派寄りのFOMC議事録を受けて米株式市場は一時的に上値が重くなったが堅調さを維持し、クロス円をサポートした。
東京タイムは海外市場でのドル高・円安推移を引き継ぎ、ドル円は103円後半を中心とした底堅い推移が想定される。本日は中国8月HSBC製造業PMI・速報値(予想51.5、前月51.7)の発表が予定されている。5カ月ぶりに前月比で指数が低下すると見込まれているが、3カ月連続で景況の分かれ目である50以上を維持するとの見方。予想に反して指数が改善を見せれば、リスク選好の円売りで、ドル円が4月4日以来の104円台回復を実現する場面が見られるかもしれない。ただ、本日が初日の米ジャクソンホールでのカンザスシティ連銀経済シンポジウムにおいて、注目のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長講演が明日に予定されている。イベント待ちで、中国HSBC製造業PMIの発表後は次第に様子見ムードが強まりそうだ。

