【見通し】(東京市場 為替) 中国指標が悲観ムードからの脱却を後押しするか

2014年10月21日 08:00

NYタイムでは欧州株の反落や、売りが先行したダウ平均を眺めてドル円が106.79円まで下押した。その後、米株価が底堅さを示すなかでもドル円は106円後半でレンジを形成。ユーロドルは序盤の下押しから一時1.2817ドルまで上昇し、ユーロ円は137円付近まで反発。欧州中央銀行(ECB)がカバードボンドの購入を開始したことも伝わっている。ポンドドルも1.6179ドルまで水準を上げるなど先週末のドル買いが巻き戻された。オセアニア通貨も対ドルでじり高となり、豪ドル/ドルは一時0.8802ドル、NZドル/ドルは0.7981ドルまでレンジ上限を拡大。豪ドル円は94円付近、NZドル円は85.20円付近で底堅く推移した。
 
東京タイムでは中国の7-9月期GDPや、9月鉱工業生産・小売売上高などが発表される。先日の貿易統計の輸出入の伸びに加え、当局の金融緩和や不動産市場への支援策が功を奏したことで、各データに持ち直しの兆しがみられることが予想される。先日からは四中全会が開幕しており、仮に内容が振るわなくとも政策期待が高まりやすい環境にある。先週の大相場をきっかけにした悲観的な雰囲気が後退しつつあるなか、センチメントの改善に寄与する結果が得られれば、中国株や中国の景気動向に影響を受けやすいオセアニア通貨の動意も通じてリスク選好ムードが高まっていくことになるか。
 
そのほかでは、豪準備銀行(RBA)の金融政策決定理事会議事録が公表される。ただ、当面の金利据え置きが妥当であるとの見方に加え、歴史的水準からみた為替レートの割高感に言及するスタンスに変化はないと思われサプライズは少ないだろう。
 
 
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