【見通し】(東京市場 為替) 中国刺激策の報道の継続性を見極め
2014年09月17日 08:07

NYタイムは一時ドル売りが強まった。著名Fedウォッチャーの「(低金利維持に関する)『相当の期間』との文言の使用が継続される」との観測記事がドルを圧迫した。ドル円は一時106.81円まで下落する場面があった。ただ、その後は株高を支えに107円前半を回復して取引を終えた。ユーロドルは一時1.2995ドルまで上昇し、ユーロ円は138.95円まで高値を塗り替えた。資源国通貨は堅調。中国人民銀行が、同国の主要5行に計5000億元の流動性供給を開始したとのニュースが下支えに。豪ドル/ドルは0.9112ドル、豪ドル円は97.53円、NZドル/ドルは0.8230ドル、NZドル円は87.98円まで反発した。
本日は、資源国通貨を中心にドル高の修正がもう一段進む可能性も。昨日はFOMCをめぐる思惑が揺り戻されるかたちとなった。ただ、足もとのFOMCメンバーの発言などを踏まえると、文言の修正が必要となる時期が近づきつつあることは明白で、FOMC絡みでのドル売りが東京タイムに一方的に進むとは考えづらい。ドル高修正があるとすれば、やはりその結果を受けてからとなるだろう。それよりは、中国の刺激プログラムの報道に対する反応が続くかどうか注視したい。中国株が反発するようなら、資源国通貨の巻き戻しが継続して、ドルを圧迫するだろう。ただ、その場合はリスクオンを通じた円売りの流れも同時に意識されるため、ドル円・クロス円は底堅い展開となるか。逆に、その期待感がはく落すれば、円買い戻しが進んで、ドル円・クロス円の上値は重くなるだろう。

