【見通し】(東京市場 為替) リスク回避の円買いやNZドルの下げを警戒

2014年08月06日 08:00

昨日の海外市場では、ドルが買われた。ユーロドルは1.3358ドルまで下げて年初来安値を更新。プーチン露大統領がウクライナ問題を背景とした制裁措置に報復を用意するよう指示したほか、ウクライナ東部の国境付近にロシア軍が集結していることもユーロを圧迫。強い米経済指標もドル高を後押し。対資源国通貨でもドルが買われた。ポンドは強い英サービス業PMIでしっかり。ドル円は103円台に接近した後、押し戻されている。米株式市場の下落で円買いが入った。
 
本日の東京タイムではウクライナ問題の緊迫感拡大を背景にユーロ円が重く、株安を伴ったリスク回避の円買い圧力が顕在化する可能性がある。マレーシア航空機の撃墜後、ロシアと米欧の関係は着実に悪化している。大規模な武力衝突に発展するリスクが乏しいため、この問題は基本的にユーロ相場のテーマだが、緊迫感の高まりはリスク回避通貨の円に視線を集めそうだ。
 
NZドルにも注目。NZ乳業大手フォンテラが入札のたびに発表しているグローバルデアリトレード(GDT)価格指数は、8月5日時点で880まで低下した。2012年8月以来の低水準である。昨年4月のピーク水準である1573から下げが止まらない状況だ。4-6月期のNZ雇用統計は堅調な内容で、失業率は2009年1-3月期以来の低水準まで低下したが、テーマ性としては乳製品価格の下落に優位性がある。NZドル売りと円買いの両輪でNZドル円の下げが勢いづくかもしれない。
 
 
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