【見通し】(東京市場 為替) ドル高・円安想定、豪指標での振幅に留意
2014年11月06日 08:01
NYタイムは、米中間選挙での共和党勝利で、米成長に寄与する企業寄りの政策が進みやすくなるとの見方から、為替はドル高推移となった。東京タイムの、黒田日銀総裁の目標達成のためなら「何でもやる」との発言や、円安のメリットを強調した見解を受けた円売りを、海外市場ではドル買いが引き継ぐ格好でドル円を支えた。米10月ADP全国雇用者数が市場予想の22万人に対し23万人と、6月以来の大きな伸びとなると、ドル円は2007年11月以来の高値114.85円まで上昇した。しかし米10月ISM非製造業景況指数は、市場予想を下回る57.1と2カ月連続で低下し、6月以来の低水準。115円回復には至らなかった。ユーロはドル高が進むなか、1.2458ドルまで下押し。ユーロ円は伸び悩みつつも円売り地合いに支えられ、143円前半を中心に推移した。
東京タイムは海外の流れを引き継ぎ、ドル高・円安推移が続きそうだ。ただ、豪雇用指標の発表が予定されており、昨日の海外市場でドル高を受け売られたオセアニア通貨が、結果を受け振幅することは考えられる。ドル円の動向に敏感になっている市場が、豪ドル円やNZドル円の上下に反応し、取引を活発化させる可能性がある。
一方で欧米タイムに欧州中央銀行(ECB)理事会や米新規失業保険申請件数ほか、動意につながりやすいイベントを控えているため、朝方の売買が一巡したところで様子見が強まりやすい面もある。いったん動きが滞ると、週末に米雇用統計を控えていう意識も強まり、模様眺めのムードを濃くしていくことが想定できる。