【見通し】(東京市場 為替) ドル円 105円大台に向けた底固めの動きか
2014年08月25日 08:00
先週末のNY為替市場はドル買いに傾いた。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長のジャクソンホールでの講演が手がかりとなり、ドル円は104.20円まで上昇し1月以来の高値をつけた。ユーロドルは1.3220ドルまで下げ年初来安値を更新し、ポンドドルは1.6562ドル、豪ドル/ドルは0.9293ドル、NZドル/ドルは0.8381ドルまでドル高推移した。イエレンFRB議長は「2つの責務の達成は早期の利上げにつながる可能性」があると述べた。利上げ開始時期に関しては弱い賃金の伸びを中心に判断しないことを示唆したといえる。
東京タイムでは主な経済指標の発表や注目のイベントが予定されておらず、先週末海外市場での流れを引き継ぎ、ドルが主要通貨に対し堅調な動きとなりそうだ。直近の米経済指標は良好な結果が続いており、先週の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録およびジャクソンホール・シンポジウムでのイエレンFRB議長の講演をこなし、FRBによる早期利上げ観測がやや強まったことから、足元ではドルが主要通貨に対し堅調な地合いが続きそうだ。もっとも、円を含めた主要通貨に独自の買い材料が欠けていることも、ドル高に拍車をかけている。東京タイムでのドル円は104円大台定着、105円大台に向けた底固めの動きが予想される。ただ、気がかりはなかなか上昇基調を強められずにいる米長期債利回りの動向。また、ユーロはユーロ圏景気鈍化の懸念と追加緩和策への思惑、ポンドは年内利上げ観測の後退が引き続き重しとなるだろう。ウクライナ情勢に関しては、明日26日に予定されているプーチン露大統領とポロシェンコ・ウクライナ大統領との首脳会談に注目。