【見通し】(東京市場 為替) ドル円、米雇用前に110円トライあり得るか
2014年09月29日 08:02
先週末のNY為替市場は、ドルが全面高。ドル円は109.54円まで上昇し、2008年8月以来の高値を更新している。米株価指数の一段高など、円売りの材料はあったものの、ドル円相場を主導したのはドル買いだった。アルゴリズムのような規則的なドル買いが続いた後、109.50円前後のストップロスの買いを絡めている。ユーロドルは年初来安値を更新し、1.2677ドルまで下落している。ポンドドルは1.6238ドル、ドル/加ドルは1.1169加ドル、NZドル/ドルは0.7860ドルまでドルが上昇。米4-6月期GDP・確報値は市場予想並みの伸びだったが、改定値から上方修正され、あらためて米経済の堅調さが示された。
本日の東京タイムでは、主な経済指標の発表や注目のイベントが予定されておらず、動意は限られるが、先週末の海外市場の流れを引き継ぎ、ドルが主要通貨に対し堅調な動きとなりそうだ。米株の大幅反発を背景に日経平均も堅調な動きが見込まれ、ドル円は109円台で底堅い動きになるだろう。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による外貨建て資産への投資増額への期待も、ドル買い・円売りの支援材料として意識されるだろう。ただ、新規材料不足で東京タイムでの110円の大台へのトライはお預けとなりそうだが、下押し局面での買い意欲が強く、週末の米雇用統計を待たずに大台攻防戦に持ち込める可能性は十分にあるだろう。本日のNYタイムには、米8月コアPCEデフレーターや同個人所得・消費支出の発表が予定されている。さえない結果となれば、早期利上げ観測が後退し、ドル高にやや調整が入りそうだが、好調な結果となればドル高に拍車をかけることになり、米株や米金利の動向次第でドル円の110円の大台攻防戦もあり得るだろう。