【見通し】(東京市場 為替) ドル円、目先の上値余地はまだある

2014年09月03日 08:04

昨日はドルが堅調に推移した。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資産構成比率の見直しや、米金融政策スタンスの転換が期待されるなかでドル円は年初来高値圏に迫る105.22円まで上げた。米8月ISM製造業景況指数が強かったこともドル高を支援。ポンドドルはスコットランドの独立を問う住民投票に向けた世論調査で、賛成派が巻き返しているという報道があり、3月以来の安値を更新。ユーロドルはドル買いに圧迫されつつ年初来安値を塗り替えたが、ポンドや資源国通貨に対するユーロ買いが続いたことで下げ渋った。
 
ドル円は年初来高値である105.45円を視野に入れている。上昇の反動を警戒する向きはあるかもしれないが、105円半ばさえ突破できれば2008年以来となる106円台も近い。GPIFの運用比率変更期待のほか、流動性相場のなかでの円売り、米金融政策スタンス転換に関する思惑がドル円を押し上げていくと思われる。長らく続いた低ボラティリティ相場の反転が値動きを大きくするのではないか。
 
本日は4-6月期の豪国内総生産(GDP)が発表される。前期比・前年比ともに伸びが鈍化すると想定されているが、しっかりとした景気拡大ペースは継続すると思われ、豪利上げ時期に関する思惑が揺さぶられるような展開は想定しにくい。
 
中国8月非製造PMIと中国8月HSBCサービス業PMIも発表される予定であり、結果次第ではオセアニア通貨の手がかりとなるか。ただ、製造業PMIよりも注目度は低い。
 
 
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