【見通し】(東京市場 為替) ドル円、先高見通し背景に戻りを見極め

2014年11月11日 08:00

NYタイムは米雇用統計後の調整が一巡しドル全面高。米労働市場情勢指数(LMCI)の前月分が上方修正され、雇用環境の改善が意識されたことも手がかりとなった。ドル円は米長期金利が2.35%台へ上昇する動きにあわせて114.91円まで上昇幅を拡大。ユーロドルは1.2419ドル、ポンドドルは1.5841ドル、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9685CHF、豪ドル/ドルは0.8609ドル、NZドル/ドルは0.7740ドルまで対ドルで軟化した。クロス円はドル円の上昇につれる場面もあったが、対ドルの重さを受けて上げ幅は限定的。ポンド円は182.26円、豪ドル円は99.19円、NZドル円は89.22円を高値に伸びが緩んだ。
 
ドル円は115円付近まで反発して米雇用統計後の戻り高値を更新するなど下値が固い。市場の核となるテーマが日米欧の金融政策に向けられるなか、米国では労働市場などの改善ペース次第で利上げ時期が前倒しされるとの期待感が、今後もポジティブなデータによって高まっていくことが考えられる。米量的緩和(QE)終了後の金融市場に目立った混乱がなく、米株式市場が高値を更新する動きからも、緩やかなリスクオンの流れが継続していることが確認でき、ドル円の先高見通しに安心感を与え続けるだろう。今日は米国がベテランズデーのため一部の市場が休場になることから、イベントにも乏しく東京市場でも方向感は限定的といえそう。こうしたなかで、ドル円が直近高値からの下げ幅をどこまで取り戻していけるかを見極める展開となるだろう。
 
 
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