【見通し】(東京市場 為替) ドル円 底堅い出足から一段高も
2014年09月11日 08:09
NYタイムではポンドが上昇。カーニーBOE総裁が前日に続き、英国の利上げ時期に関して言及したことが材料となった。スコットランド問題で下押し圧力が強まっていた反動もあり、ポンドドルは1.6230ドル、ポンド円は173.27円まで上値を伸ばした。一方でユーロドルは対ポンドでのユーロ安を重しに1.2883ドルまで押し戻され、ユーロ円も137円後半で伸び悩んだ。ドル円は2008年9月以来の高値を106.89円まで更新。米7月卸売在庫の弱さを嫌うことなく、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を見据えた米金利上昇や、株価の持ち直しにサポートされて一段高。また、NY引け後にNZドルは売りが優勢に。ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は市場の予想通りに政策金利を5会合ぶりに据え置いた。声明文や総裁会見で、NZドルが正当化できない高水準にあると指摘したことで、対ドルは0.82ドル割れ、対円は87円半ばまで弱含んでいる。
本日は中国の物価指標や豪雇用指標の発表が予定されている。市場予想からの振れ幅によっては、豪ドルをメインに多少の動意が得られるだろう。豪ドルの弱さが足元目立っており、ネガティブな材料に反応しやすい地合いであることには警戒したい。ドル円は全体的なドル高は緩んだ印象もあるが、半年以上にわたる膠着相場から抜けだして環境が様変わりしており青天井の様相。FOMCに向けた期待感も背景に、溜まっていたエネルギーを放出する格好である程度の達成感が生じるまでは材料無視で上値追いを続ける可能性は否定できない。CMEの精算値からは、日経平均の続伸も予想されるため、底堅い出足が確認できそうだ。