【見通し】(東京市場 為替) ジャクソンホール講演を控えた週末、調整主体に

2014年08月22日 08:05

昨日は、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を受けて高まった早期米利上げの思惑によるドル高地合いが続いた。もっとも、注目のジャクソンホール講演でイエレンFRB議長が労働市場に対してハト派なコメントを繰り返すとの見方もある。NYタイムの米新規失業保険申請件数、米中古住宅販売件数、米フィラデルフィア連銀製造業指数、米景気先行指数など発表された米経済指標は総じて強かったが、一段のドル高には結びつかなかった。ドル円は調整で103.60円まで弱含み。ユーロドルは一時1.3289ドル、ポンドドルは1.6601ドル、豪ドル/ドルは0.9311ドル、NZドル/ドルは0.8413ドルまで水準を回復した。欧州通貨や資源国通貨が対ドルで反発するなか、クロス円はしっかり。ユーロ円は137.95円、豪ドル円は96.62円、NZドル円は87.32円まで上昇した。
 
NYタイムに注目の米ジャクソンホールでのイエレンFRB議長やドラギECB総裁の講演を控えた週末とあって、東京タイムは調整主体で、様子見ムードが支配的か。動意につながりそうなイベントも、東京・欧州タイムともに予定されていない。ドル円が104円の節目の厚い売りオーダーやオプション・バリアに上値を抑えられながらも底堅さを維持していることは好感できる。イベント前の調整売りで小幅に水準を下げることはあるかもしれないが、下値を売り込んでいける状態でもなく、一定レンジでの上下にとどまりやすい。ジャクソンホール講演で、イエレンFRB議長は、議論が固まっていない現状において米利上げに関し断定的な判断は示さないだろう。そうなると視点はドラギECB総裁の発言に移る。ユーロ安についてのコメントを通し、対ユーロを中心としたドルの強弱やユーロ円の動きを通じた円相場の動向に影響を与えそうだ。
 
 
XEMarkets 口座開設