【見通し】(東京市場 為替) ウクライナ・リスク意識し円高推移
2014年07月18日 08:00

マレーシア航空機がウクライナで撃墜されたとのニュースを受け、リスク回避が強まった。ドル円は101.10円付近、ユーロ円が136円後半まで売られるなどクロス円でも円買いが進んだ。ユーロドルも1.35ドル前半へ下落し、対ドルでも多くの通貨が売られた。米経済指標は、住宅着工件数や住宅建設許可件数が弱く、フィラデルフィア連銀製造業指数は市場予想を上回り2011年3月以来の高水準を記録。今週発表された7月の米NY連銀製造業景況指数に続き好調な結果だったが、リスク回避一色で相場に対する影響は限定的だった。
東京タイムも、マレーシア航空機撃墜を材料とした展開が続きそうだ。為替はリスク回避の円買いで、ドル円・クロス円が下値を探るだろう。東京タイムは円中心の相場つきとなるため、クロス円に引っ張られつつも対ドルではユーロなど各通貨の下落の勢いが緩む可能性はある。対円でのドル弱含みが、対ドルでの各通貨の下値を支えることになる。ただ、クロス円が重しとなるため、ウクライナ・リスクを意識したポジション調整は市場全般に広がりそうだ。こうした突発的な出来事に対しては、材料が市場へどのような影響を与えるかとの冷静な判断より、取りあえずポジションを縮小しようという動きが強まり、思わぬ方向に売買が進むこともあるため注意したい。

