【見通し】(東京市場 為替) 日銀短観・中国製造業PMIに注目

2014年10月01日 08:00

NYタイムはドルが上値重く推移した。この日発表された米経済指標が、総じて市場の予想を下回ったことが重しとなった。米7月S&P/ケースシラー住宅価格指数は市場予想や前月の伸びを下回ったほか、米9月消費者信頼感指数は5月以来の低水準へ鈍化。9月シカゴ購買部協会景気指数も、前月からの落ち込みが市場の想定を上回る結果となった。時間外で上昇していた米長期金利が2.48%付近まで低下する動きも重しとなり、ドル円は109.50円付近まで調整し、ユーロドルは1.26ドル半ばまで持ち直した。
 
東京タイムでのドル円は109円半ばを中心に、109円台で堅調地合いを維持するか。昨日はユーロドルを中心としたドル高が波及し、109.86円まで年初来高値を更新したが、110円の大台を試す動きには持ち込めなかった。ユーロ圏9月消費者物価指数(HICP)の鈍化を受けて追加緩和への思惑は一段と強まっており、ユーロの下値模索の動きは継続しそうだ。本日のNYタイムに予定されている米9月ADP全国雇用者数や同ISM製造業景況指数の結果次第では、週末の米雇用統計を待たずにドル円は110円大台を試す可能性がある。
 
東京タイムでは、日銀短観や中国9月製造業PMIの発表が予定されている。日銀短観が景気悪化を示す内容となれば、日銀による追加緩和の思惑が強まり、円売り材料として意識されそうだ。また、中国9月製造業PMIの市場予想は、前月の51.1とほぼ変わらずの51.0。さえない結果となれば、中国景気減速への懸念が一段と強まるだろう。本日は中国・香港市場が国慶節につき休場となり、中国市場は8日、香港市場は3日に再開される。祝日で香港の民主化運動のデモ規模が大きくなり、リスク回避の動きが強まる可能性もあるので引き続き注目したい。
 
 
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