【見通し】(NY市場 株式) イエレンFRB議長の議会証言を警戒
2014年07月15日 21:50
本日のNY株式相場は底堅いか。昨日はシティグループの決算がポジティブサプライズとなったことが相場を押し上げた。本日はJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスが4-6月期決算を発表する。シティグループの決算ではトレーディング収入が見通しほど落ち込まなかったことがポジティブサプライズにつながったが、本日も同様のサプライズとなるかがカギを握りそうだ。なお、予想EPSはJPモルガン・チェースが1.31ドル、ゴールドマン・サックスが3.09ドルとなっている。また、取引時間前ではジョンソン・エンド・ジョンソンの4-6月期決算も発表される。取引時間後ではヤフーインクやインテルの決算も発表される。
経済指標では6月の小売売上高が発表されるほか、イエレンFRB議長が米上院銀行委員会で半期金融政策報告を行う。足元の雇用改善や物価上昇を受けて、早期利上げへの懸念が残るなか、市場が金融政策の見通しの修正を迫られるものとなるかが注目されている。ただ、現実的には金利引き上げに慎重な姿勢を維持するとみられ、サプライズを見込む向きは比較的少ない。仮に早期利上げ観測が高まるような文言が盛り込まれ、市中金利の上昇を招いた場合には株式相場に逆風となるため注意したい。
14日のNY株式相場は続伸。シティグループの決算が予想を上回ったことが相場のセンチメントを主導。また、ヘルスケアセクターでのM&A報道などが上昇を後押しした。ダウ平均は前営業日比111.61ドル高の17055.42ドルで終了した。
米主要株価指数は買いが先行。取引時間前に発表されたシティグループの4-6月期決算で、売上・利益ともに予想を上回る好結果となったこと好感した。さらにヘルスケアセクターやエネルギーセクターでM&Aが発表されたことなども相場を下支えし、終日高値圏で底堅く推移した。なお、ダウ平均は一時17088.43ドルをつけ、取引時間中の過去最高値を更新した。
NASDAQは前営業日比24.93ポイント高の4440.42ポイント、S&P500は前営業日比9.53ポイント高の1977.10ポイントで終了した。