【ニュース】 クリミア議会、独立宣言=ロシア編入へ布石-共和国首都の空港閉鎖
2014年03月12日 00:39

ロシアが掌握したウクライナ南部クリミア半島のクリミア自治共和国議会は11日、ウクライナからの独立を宣言した。ロシア編入を問う住民投票を16日に控え、「独立国家」としての正統性を自らに与える狙いとみられる。コンスタンチノフ議長は「クリミアがウクライナに復帰することはない」と断言した。ロシア外務省は11日、独立宣言を合法と認めた。
一方、アクショノフ首相は住民投票の警備のため「地上軍」の兵力を増強。また、AFP通信によると、自治共和国を支配する親ロシア派武装組織は11日、首都シンフェロポリの国際空港を封鎖。外部勢力がクリミア入りし、投票が妨害される事態を阻止する狙いがあるとみられる。
独立宣言は出席議員81人中78人の圧倒的賛成多数で可決された。半島南端のセバストポリ市議会も同調し、共同で「クリミア共和国独立宣言」を発表した。
これを受けて、首都キエフのウクライナ最高会議(議会)は、クリミア側に再考を促す決議を採択した。
クリミア議会の独立宣言は「クリミアは独立主権国家として、住民投票の結果を受けてロシアに編入を提案する」と明記。欧米やウクライナ新政権が、親ロシア派のクリミア当局の正統性や住民投票の合法性に疑問を挟む中、独自路線を強行した。【モスクワ時事】
