【トレード・イメージ】ユーロ/ドル、ユーロ/円 HICPの結果見極め、東欧リスクで上値は重い

2014年02月28日 15:40

昨日のユーロドルは、ECBの追加緩和観測やウクライナの情勢不安を受けて、1.3643ドルまで売りが先行。その後NYタイムでは、イエレンFRB議長の議会証言を受けて1.3728ドルまで反発した。議長の議会証言では、米テーパリングの継続性が示唆されたが、直近の米経済指標の弱さについて一定の配慮があったことで、過度なリスク回避姿勢が巻き戻されたことがユーロを下支えした。ただ、ドラギECB総裁が「インフレ率の下振れに対応する用意はできている」と述べたことで頭も抑えられ、結果的には1.37ドルを中心とした足もとの水準での値動きだった。
 本日は、ユーロ圏2月消費者物価指数(HICP)・速報値が発表される。まずは同結果を受けての動き出しが注視される。結果が予想を下回れば、ECBによる追加緩和期待から素直にユーロ売りが強まりそうだ。市場のコンセンサスは前年比+0.7%となっている。逆に上ぶれれば買い戻しが先行しそうだが、その場合でもウクライナ情勢への懸念が上値を抑える可能性が高く、どちらに転んでもユーロは上値が抑制された状態となりそうだ。
 
・想定レンジ上限
 ユーロドルは、1.3770-80ドルの直近高値圏が上値めど。超えてくれば、心理的節目の1.38ドル台を回復できるかが注視される。ユーロ円は、140.29円付近の5日線がレジスタンス。上回ってくれば、節目の141.00円付近を目指す流れが強まるか。
 
・想定レンジ下限
 ユーロドルは、昨日安値1.3643ドルや日足一目均衡表・雲の下限1.3647ドルが下値めど。下回ってきた場合は、1.3625ドル付近で推移する90日線や日足一目・基準線が支持帯となる。ユーロ円は、139.00円の心理的節目が維持できるかがポイント。下抜ければ、昨日安値の138.80円割れを試すだろう。その下は、7日安値の138.17 円が押し目水準として意識されそうだ。