【トレード・イメージ】ユーロ/ドル、ユーロ/円 短期の方向感見定め、ユーロ円の動向がカギか

2014年02月10日 16:12

今週は週末14日の独や仏の10-12月期GDP・速報値までは大きなイベントは少なく、ユーロは短期的な方向感を模索する展開となるか。先週、独憲法裁判所がECBの証券買い取りプログラム(OMT)の合憲性判断を欧州裁判所に付託すると発表したことにユーロは瞬間的に売りで反応していたが、欧州裁判所による判決には相当の日数を要することが見込まれるほか、実際にECBはこれまでのところOMTの実施を行っていないことから影響は極めて限定的であると考えられる。むしろ欧州裁判所に付託されたことでOMTに制限が加えられるリスクが低下したとの見方が広がっていることもあり、伊やスペインなどの国債利回りが安定して推移しているなかでユーロの下値は広がりにくいか。とはいえ来月のECB理事会で追加緩和が実施されるとの見方も根強く上値も追いにくい。株式や債券市場の動向を眺めたリスクオン・オフ地合いが円相場に与える影響が大きいなか、ユーロ円の値動きが対ドルの短期的な行方を左右する可能性があることにも注意しておきたい。
 
・想定レンジ上限
 ユーロドルは先週末高値1.3649ドルが短期的な上値めど。超えれば日足一目均衡表・雲の上限1.3721ドルや1月24日高値1.3740ドルが次の目標に。ユーロ円は低下中の21日移動平均線が推移する140.07円前後が上値めど。上抜ければ昨年12月高値から直近安値までの下落幅の半値戻しとなる140.97円が意識されよう。
 
・想定レンジ下限
 ユーロドルは5日移動平均線1.3579ドルを短期的な下値のめどに、割り込めば6日安値1.3482ドルに向けてどの程度水準を切り下げていくかを見極め。ユーロ円は日足一目均衡表・転換線138.75円や5日移動平均線138.55円前後がサポート水準。138.46円には日足一目・雲の下限も位置しており、138円半ばでは底堅さを示しそうだ。