【トレード・イメージ】ユーロ/ドル EUのイベントで荒っぽい展開もあるか
2014年02月06日 15:41
本日は、イングランド銀行(BOE)金融政策委員会(MPC)、欧州中央銀行(ECB)理事会、さらにはドラギ総裁の会見とEU関連の重要イベントが目白押し。そのため、足もと1.35ドルを中心に推移してきたユーロドルも、一連のイベント結果を受けて荒っぽい展開となる可能性はあるだろう。
まずBOEでは、フォワードガイダンスの強化が今会合でのポイント。これまで利上げを検討する目標値としていた「国際労働機関ベースの失業率7%」をさらに下げてくるのか、またはこの数値目標以外にも政策変更の目安としていたトリガー条項を動かしてくるかが注目される。ガイダンスの強化が図られれば、英国の緩和姿勢の継続性からポンド下落を通じてユーロ相場に影響を与えそうだ。ただ、BOEは今日具体策を示さず12日の四半期インフレ報告と同時に発表するのではとの見方が一部にあり、市場が肩すかしを食う状況になる可能性はある。その場合でも、BOEは政策変更に対する何らかの示唆をするだろう。
ECBに関しては、マイナス預金金利や証券市場プログラム(SMP)の不胎化停止などの緩和策が議論される見通し。今回は、具体的な行動まで議論が進まないだろうが、昨年11月の理事会のようにサプライズ的に政策変更をしてくる可能性は完全に排除されていない点には注意したい。仮に政策変更がなくても、ドラギ総裁の会見で次回会合での緩和策実施を示唆する発言があるもしれず、こちらへの警戒も怠れない。これら一連のイベント結果から、BOEやECBの政策スタンスに対するコントラストの強弱がどちらに傾くかによって、ユーロの超短期的なところでの方向性が決まりそうで、あらかじめ方向性を決めた取引は危険だろう。
・想定レンジ上限
ユーロドルの上値のめどは、日足一目均衡表・雲の下限が推移する1.3595ドルや、21日移動平均線が推移する1.3599ドル。その上は、日足一目・基準線が推移する1.3626ドル。ユーロ円も、138.46円付近に位置する同雲の下限がレジスタンスとして意識される。
・想定レンジ下限
ユーロドルの下値めどは、3日安値の1.3477ドル。その下は、昨年11月21日安値1.3399ドルとなる。ユーロ円は昨日安値の136.55円。その下は、心理的な節目の136.00円となる。この水準を割り込んでくれば、少し離れるが200日線が推移する133.99円を目指す流れが強まるだろう。