【トレード・イメージ】ドル/円 リスク回避ムード継続で重いか、GDPに注目
2014年02月28日 20:12
ウクライナ情勢悪化への懸念から安全資産としての円買いが継続し、ドル円は17日以来の安値となる101円半ばまで下落した。中国株は3月初旬の両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)開幕を前にした政策期待から小幅続伸したが、中国人民元が対ドルで過去最大の下げで10カ月ぶりの安値をつけるなど、中国経済への不安も継続しており、投資家に慎重姿勢が強まっている。また、低調な米経済指標を背景とした米先行き景気不安感も、ドル円の重しとなっている。昨日、イエレンFRB議長は議会証言で、最近の弱めの経済指標について寒波の影響かどうかは明言せず、労働市場の先行き懸念にあらためて言及した。FRBが低調な指標結果は寒波だけではなく、景気減速が原因であると判断した場合、量的緩和(QE)の縮小ペースを遅らせる可能性はありそうだ。
本日は多数の米指標の発表が予定されているが、注目は米10-12月期GDP・改定値。寒波の影響で、速報値の+3.2%から+2.5%に下方修正されているが、予想以上に下ぶれた場合は、米景気減速への懸念が一段と強まる可能性はあるだろう。
・想定レンジ上限
目先の上値めどは、本日これまでの高値102.21円。102円前半には日足一目均衡表・転換線や21日線・90日線など重要なテクニカルポイントが多く位置しており、まずこの水準への復帰がポイントとなりそうだ。日足一目均衡表・基準線も本日102.18円に低下している。昨日の高値102.45円を上回れば、先週末21日の高値102.83円まで上昇余地は広がるか。
・想定レンジ下限
目先の下値めどは、本日これまでの安値101.55円。この水準を下回れば、心理的節目となる101円大台割れや5日の安値100.80円が意識されそうだ。