【トレードイメージ】ユーロ 英国との政策温度差が下押し圧力となるか
2014年06月11日 14:49
ユーロドルは1.35ドル前半と、欧州中央銀行(ECB)が追加緩和を決定した5日に付けた安値1.3503ドルに迫っている。しばらくは、ECBの包括的な金融緩和による資金移動の流れから、ユーロは上値の重い展開が続きそうだ。
また、英国との金融政策の温度差がユーロの重しとなることもあるか。本日は英国の失業率が発表される。英国の失業率については、国際労働機関(ILO)ベースの失業率(3カ月)が注目される。市場予想は6.7%と約5年ぶりの水準へ低下する見込み。また、出口戦略のもう一つの判断材料として、実質賃金の持ち直しが継続しているかどうかも確認したいところ。結果が好調となれば、景気回復がより鮮明になり、英利上げ前倒しの期待感が強まりそうだ。その場合、ポンド高・ユーロ安の流れを通じて、ユーロ売りが加速する可能性はある。
・想定レンジ上限
ユーロドルは、5日移動平均線や日足一目均衡表・転換線が付近に位置する1.3600ドルが上値めど。ユーロ円は139.11円付近へ低下中の21日線が節目として意識される。
・想定レンジ下限
ユーロドルは、5日安値の1.3503ドル。これを割り込んでくれば、週足一目均衡表・雲の上限が位置する1.3430ドル付近を目指すか。ユーロ円は5月29日安値137.98円が直近の節目。割り込めば、少し離れるが52週移動平均線が推移する136.80円付近まで目線が下がるだろう。