【トレードイメージ】ユーロ ボックス圏上限の上抜けでも戻りは限定的か
2014年06月19日 15:14
ユーロドルは、米連邦準備理事会(FRB)のハト派的な声明を受けて、足もとのボックス圏の上抜けを試す格好となっている。米長期金利は、直近の反発局面が一服。これに呼応するかのように、ドル高地合いも緩んでいる。米国の利上げ前倒し期待が盛り上がりづらいなかで、目先、ドルが調整色を強める展開は十分に想定され、ユーロがもう一段上を試す流れはありえる。とはいえ、米インフレ上昇が徐々に進んでいるなかで、米金利低下も限られそうなことから、ドル安を通じたユーロ高の勢いはある程度限定的となるだろう。
本日も、ユーロ圏では目立った経済指標の発表がないことから、引き続き他地域のイベント結果を横目にみながらの振幅となりそうだが、スイス国立銀行(SNB)の政策金利発表には、一応、注意したい。スイス経済は緩やかな回復基調を歩んでおり、ユーロ圏の追加緩和への対抗策が直ちに必要になる状況ではないと思われるが、総裁会見などを通じた通貨高けん制トーンに変化があれば、ユーロを押し上げる可能性はあるか。
・想定レンジ上限
ユーロドルは、1.3600ドルへ低下中の21日移動平均線や、日足一目・基準線1.3619ドルが目先の節目。これを超えれば、200日線が推移する1.3665ドル付近が次に意識されるレベルとなるか。ユーロ円は、138.90円付近の日足一目・基準線が上値めど。
・想定レンジ下限
ユーロドルは、1.3570ドル付近へ上昇中の5日線が支持線。下回ってくれば、5日安値1.3503ドルを目指す流れに回帰しそうだ。ユーロ円は、昨日安値138.35円が短期的な下値のめど。その下は、16日安値137.70円付近が意識されるレベルか。