【トレードイメージ】ドル/円 FOMC議事録を手掛かりに戻り試すか

2014年05月21日 19:25

ドル円は、日銀金融政策決定会合後の黒田総裁の会見中、追加緩和を迫るような円高が進み、一時100.81円と2月5日以来の101円割れとなった。強弱の重要な節目200日移動平均線を離れる動きとなっており、下値模索の動きが続きそうだ。
 今夜は米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表される。昨夜はハト派のダドリーNY連銀総裁が「インフレ率は今後1・2年で急激に上昇するだろう」と金利上昇への警戒感を示した。4月29-30日開催の会合でタカ派寄りの議論が交わされていたとの観測もあり、内容次第では米金利が上昇して、ドル円がいったん戻りを試す可能性もある。
 ただ、1-3月期の米景気回復の足取りが思わしくなかった影響でヘッジファンドのパフォーマンスがさえず、「解約絡みのフローが市場の動きを重くしている」(三菱UFJ信託銀行 資金為替部 為替グループ グループマネージャー 市河伸夫氏)という。「7月から新規の投資が活発化するのを見越して動きが出てくるまで、市場は重い推移が続きそう」(同)との見方もある。
 
・想定レンジ上限
 朝方からのレンジ上限101.39円前後に5日移動平均線が推移しており、同水準からは上値が重そう。101.58円まで低下した日足一目均衡表・転換線も重し。さらに同・基準線が102.06円に控えており、同水準に21日線も位置している。
 
・想定レンジ下限
 2月4日安値100.76円が目先の節目となる。昨年9月11日高値100.62円や、直近8-13日上昇幅の下方倍返し100.49円といった水準が次のめど。そして100円の大台割れが意識されていくことになるか。