【これからの見通し】 新興国懸念は口実でただドル円を売りたかったとも

2014年01月28日 16:02

今日から二日間の日程で開催されるFOMCと来週の米雇用統計という二つのビッグイベントが注目される中、警戒感からドル円の調整売りが入りやすいとの指摘がある。アルゼンチン・ペソやトルコ・リラの下落がドル円の重石になってはいるが、売るための口実になった面もあるようだ。アルゼンチン自体はそもそも以前のデフォルトによって国際市場から締め出されており影響は限定的、トルコ・リラの下落は今に始まったわけではない。
ただし思惑で動くのも相場。最近の値動きは軽いので依然として注意は必要だ。FOMCでは資産購入枠が前回に続き縮小されるとの見方は大多数。ドル買い材料にはなり得るが、株価動向は現状ではリスクオフに傾きやすい中、円買い材料になる。ドル円は昨日の101円台突入で売り一巡との見方もあるが、海外勢の下向きの投機的な動きには気をつけたい。
 
今晩注目されるのはトルコ中銀の緊急会合。結果は日本時間明日午前7時に公表される予定だが、利上げ予想が出ている。昨年はインドが利上げをして通貨ルピー安を止めたこともあり、今回のトルコ中銀の結果によっては通貨リラが急騰し、リスク回避傾向が和らぐ可能性はある。その他、英GDPや米耐久財受注、米S&Pケースシラー住宅価格に米消費者信頼感指数などがある。