NY為替概況 FOMC議事録受けドル売り優勢に ただ、株安一服で円安の動きも

2014年04月10日 06:35

きょうのNY市場はこの日のFOMC議事録を受けてドル売りが優勢となっている。
 
議事録ではイエレンFRB議長がFOMC後の会見で言及していた量的緩和終了から6ヵ月後の利上げにも言及は無く、期待ほどはタカ派でなかったとの印象が強まっている。ただ、失業率の改善やインフレの2%回帰などファンダメンタルズについては、これまで通り回復の見方を堅持していた。今回の議事録からはイエレン会見後に高まった、利上げが予想以上に早まるとの期待までは出なかった。
 
米国債市場では短期ゾーン中心に利回り低下が見られ、米FF金利先物市場でも2015年6月の利上げ確率が低下する中、ドルは売り優勢となった。
 
ユーロドルは1.3860近辺まで上昇し、21日線の水準を突破する動きとなった。ポンドドルも1.68手前まで上昇し、2月につけた今年の最高値を視野に入れる動きが続いている。
 
一方、円相場は円安の動きとなった。ドル円こそ上値が重い展開となったものの、クロス円は買戻しが優勢となった。前日のアルコアの好調な決算もあり、株安も一服する中、この日のFOMC議事録は米株の買戻しを加速させている。ドル円は一時101.75付近まで下落後102.00付近まで戻す動き。一方、ユーロ円は141円台、ポンド円も171円台を回復。
 
米金利に関してはFOMC後のイエレン発言が修正されただけで、基本的な方向感に変化はなく、悪天候の影響が去った後の経済指標次第といったところだろう。
 
円相場に関しては、このまま株安が止まってくれるかどうかが目先のポイントとなりそうで、こちらは米決算次第ということになる。