NY為替概況 材料難で方向感薄い、強いGDPで加ドル上昇

2015年03月04日 07:33

NY為替市場では手がかりが乏しい中、ややドル高への調整が先行したものの方向感は鈍い。ダウ平均が一時昨日の上げ幅をほぼ帳消しするなど、米株の利益確定売りの動きも嫌気されて、ドル円は119.38円まで安値を更新した。本田内閣府参与がドル円は「コンフォート・ゾーン」の上限にあるとの見解を示し、「景気過熱を回避するために、日銀は追加金融緩和を控えるべき」と述べたことも引き続き意識された可能性はある。
 
NYタイムでは加ドルの堅調さが目立った。この日発表された加10-12月期GDPは市場予想を上回る+2.4%となり、前回分も+2.8%から+3.2%に上方修正された。また、12月GDPも前月比・前年比ともに市場予想を上回る強い結果となり、加ドルは急伸。ドル/加ドルは1.2433加ドルまでドル安・加ドル高が進み、加ドル円は96.27円まで高値を更新した。
 
ドル売りの流れを受けてユーロドルは1.1218ドルまで切り返したが上値は重く1.11ドル後半に押し戻されたほか、ポンドドルは1.5345ドルを安値に上値の重い動きとなった。オセアニア通貨は堅調地合いを維持し、豪ドル/ドルは0.7845ドル、NZドル/ドルは0.7574ドルまで一段高。クロス円は強弱まちまち。ユーロ円は133.68円、ポンド円は183.67円まで弱含んだ。一方で、NZドル円は90.54円まで高値を更新し、豪ドル円は93円後半の高値圏で堅調地合いを維持した。