NY為替概況 ドル円は200日線試す動き続く ただ、下値では買いオーダーも多数観測

2014年05月21日 06:32

きょうのNY市場は円高の動きが優勢となった。経済指標の発表も無く、特段の材料は見当たらなかった中、小売企業の決算が冴えず、小売株中心に株価が軟調に推移する中、ドル円、クロス円も下値模索の動きが続いている。ただ、全体的に商いも薄く、様子見の雰囲気が強い状況。
 
ダドリーNY連銀総裁やプロッサー・フィラデルフィア連銀総裁の講演が伝わっていた。ダドリー総裁は全体的に慎重姿勢を堅持していたが、プロッサー総裁は「利上げは多くが期待しているより早くなるかもしれない」と述べるなど、ややタカ派色も垣間見られていた。ただ、早期利上げ期待が高まることもなく反応は限定的となっている。
 
ドル円は一時101.20近辺まで下落し、再び200日線(本日101.25付近)を試す動きとなった。地合いが次第に弱まってきている様子はうかがえるものの、101.00までには輸入企業や準政府系の買いも相当程度観測され、サポートされている。
 
一方、ユーロドルは1.36台後半での上下動が続いた。きょうもメルシュECB専務理事の発言が伝わり、前日同様に6月の追加緩和実施の可能性を示唆していた。ただ、市場もだいぶ織り込みつつあるようで、強く下押しする動きまでは出ていない。そろそろ、追加緩和実施なら具体的に何を実施してくるのか、マイナス金利はあるのか、詳細を占う段階に入って来ているのかもしれない。
 
1.37台前半の水準がレジスタンスに変化してきている様子もうかがえるが、1.36台に入るとショートカバーも出るようだ。