NY為替概況 ドル円は底堅い動きだが、更なる上値には慎重さも

2014年04月23日 06:21

きょうのNY市場、ドル円、クロス円は底堅い動きが続いた一方、ユーロは上値の重い展開が見られている。イースター休暇明けで全体的には動意薄の展開ではあったが、米株が上昇していたこともあり、円相場は円安の動きが見られている。
 
ドル円も102円台半ばでの底堅い展開となった一方で、上値には慎重さもうかがえる。今週末発表の日本の消費者物価次第では、日銀は来週の決定会合で2014年度のインフレ見通しを引き上げてくるのではとの見方も一部で広がっているようだ。そうなれば、市場の日銀の追加緩和期待は後退する可能性もある。
 
また、明日からオバマ大統領が来日し、TPP交渉を担当しているフロマン米通商代表も来日する予定だ。TPP交渉も大詰めを迎えるが、米国からは交渉に絡んで為替に関しても言及が出ているとも伝わっている。景気の先行きへの楽観的な見方から、ドル円の上値期待も根強い一方で、目先はこれらのイベントを確認したいといった雰囲気もありそうだ。
 
ユーロドルは売りが優勢なり、再び1.38割れを試す動きが出ている。前日のNY市場でも動意薄の中、ユーロ売りが強まり1.38を割り込んでいだ。21日線付近まで下落していたが、本日は買い戻しも入り21日線でサポートされていた格好となっていた。
 
ECBの追加緩和期待は根強く、また、ECB幹部によるユーロ高けん制発言も相次ぐ中、ユーロの上値は次第に重くなってきている印象。目先は21日線の水準を維持できるか注目される。
 
一方でポンドの力強さが目立っている。対円でも上昇しており、ポンド円は172円台後半まで上昇してきている。米ファイザーが英アストラゼネカ買収に向けて再び動き出しているとの報もポンドをサポートしている模様。600億ポンド(約10兆円)規模の提案を持ち込んでいるとも伝わっており、為替市場でも思惑を呼んでいるようだ。明日の英中銀議事録や、週末には英小売売上高の発表も予定されているが、先週の英雇用統計以降高まっている早期利上げ期待を裏付ける内容になるか注目される。
 
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