NY為替概況 ドル円の売り続く 株安止まらずリスク回避の雰囲気強まる

2014年04月11日 06:34

きょうのNY市場、株安が止まらずリスク回避の雰囲気が強まる中、為替市場ではドル安・円買いの動きが優勢となっている。
 
ドル円はこの日発表になった米新規失業保険申請件数が良好な内容だったことから買戻しも入ったものの、102円手前で戻りを止められている。そのような中、株安と伴に売りが次第に優勢となり、一時101.35付近まで下落した。
 
101円台前半は3月に強いサポートになっていた水準であり、また、その下の100.70/80は2月始めにサポートされていた水準である。100円台後半には200日線も控えており重要なポイントとして意識される。
 
前日のFOMC議事録がハト派的との評価も出ているが、失業率の改善やインフレの2%回帰などファンダメンタルズの見通しについては、これまで通り回復の見方を堅持している。あえて言えば、市場に早期利上げ期待を抱かせてさせてしまったFOMC後のイエレン発言が修正されただけといったイメージ。FRBの姿勢に変化はないようにも思われるが、米株も上値が重く、米国債利回りも低下が続いておりドル円を圧迫しているようだ。
 
一方、ドル売りが優勢となる中、ユーロドルは上げが続いており、1.39目前まで上昇。
 
IMFからECBへの追加緩和要請が出ているが、市場には直ぐには難しいとの見方が強まっている。このところのECB幹部の発言は「低インフレは気掛かりで、必要であれば行動する用意はある。マイナス金利も選択肢。ただ、デフレリスクまではなく、現時点では必要ない」といったところだ。
 
ECBがどこまでユーロ高を許容できるか次第だが、ドル売りが広がる中、市場にはユーロ買いの安心感が広がっている模様。