NY為替概況 ドル円、クロス円は買戻し続く ハト派な声明受け加ドルは売り優勢に

2014年04月17日 06:29

きょうのNY市場、ドル円、クロス円は買戻しの動きが続いている。ウクライナ情勢は依然として混沌としているものの、中国GDPが予想を上回ったことや、この日発表の米経済指標も悪天候からの回復を示す内容だったことで安心感が広がった。
 
この日はイエレンFRB議長の講演が伝わっていたが、経済に関しては回復基調を指摘していたものの、超低金利は長期化する可能性に言及するなど、これまでどおり慎重姿勢は堅持している。ただ、想定内であったこともあり、それ自体の為替市場の反応は限定的となっている。
 
ドル円は102.30付近で上値を止められていたが、下押す動きも無く102円台前半での推移が続いた。ドル円は前日に10日線と21日線のデットクロスを示現しているものの、底堅さは維持されている印象。きょうの米鉱工業生産を見ても、米経済のファンダメンタルズに変化の兆しはない。株価がこのまま落ち着いてくれれば、ドル円は再び上値追いの展開になると見込んでいる向きは多いようだ。
 
一方、前日下げが目立っていた豪ドルは反発の動きとなっており、豪ドル円も前日の94円台から96.00付近まで戻している。中国GDPは予想を上回る内容となっていたことから、ひとまず安心感が出ていたようだ。一部では、2月以降、中国の外貨準備の多様化が続いており、豪ドルにもそのマネーが入ってきているとの観測も聞かれた。
 
その他、きょうはカナダ中銀の政策委員会が開かれた。注目の声明では、「インフレの下振れリスクが重要」と前回の文言を踏襲している。また、2014年の成長見通しを2.5%から2.3%に下方修正するなどハト派色が強い内容となった。予想範囲内ではあったものの、下方修正も加わったこともあり、加ドルは売りの反応を見せている。きょうのクロス円は堅調に推移した中、カナダ円だけは売りが優勢となり、93円台から92円台に値を落としている。
 
ENOTECA Online(ワイン通販 エノテカ・オンライン)