NY為替概況 ドル全面安、複数の手がかりが流れを形成
2015年02月13日 07:37
NY為替市場ではドルが全面安。原油安を背景にガスステーションの販売がさらに落ち込み米小売売上高を圧迫したこと、ウクライナやギリシャを取り巻く不安感が一時的に薄れていることによるユーロ高・ドル安、英インフレ報告を手がかりとしたポンド高・ドル安などが総合的に流れを形成した。原油価格が反発し、加ドル買い・ドル売りも入った。豪ドル/ドルは弱い豪雇用統計後の下げ幅を消し上げに転じた。
ドル円は重い。一段の追加緩和が日本経済にとって逆効果であるとの認識が日銀内部で浮上しているとの報道が背景。一方的な円安の悪影響はあらためて指摘されるまでもないが、今後に向けた地ならしであるとするとドル円にとっては圧迫要因である。2年程度で2%の物価目標を達成するという黒田日銀の方針に影響する。ただ、これまでの黒田日銀はサプライズを狙ってきたため、再び意表をつくための布石であるという懸念も拭えない。来週は日銀金融政策決定会合が予定されている。
ユーロドルは1.1423ドルまで上昇し、21日移動平均線を試した。欧州中央銀行(ECB)がギリシャに対する緊急流動性支援(ELA)を650億ユーロに拡大するとの報道も支援要因。ポンドドルは昨年7月以降の下降トレンドラインを鮮明に上抜き、1.5415ドルまで上げ幅を拡大。原油価格の反発でドル/加ドルは1.2438加ドルまで加ドルが買い戻されている。全般的なドル安につれ、NZドル/ドルは0.7486ドルまで一段高に。豪ドル/ドルは0.7779ドルまで上げに転じた。ドル円は118.51円まで下落。
ユーロ円は円買い優勢のまま、135円前半から半ばで方向感が乏しかった。ポンド円は182円前半まで下げた後、183円前半へと切り返してい