NY為替概況 ドラギ会見受けユーロは下落 ドル円は米雇用統計控え調整
2014年04月04日 06:20
きょうのNY市場はECB理事会を受けてユーロ売りが目立っている。ユーロドルは一時1.37を割り込み、ユーロ円も一時142.30近辺まで下落する場面もみられた。
今回のECB理事会は政策変更はなかったが、ドラギ総裁の会見が前回よりも追加緩和の可能性をかなり強調していた印象も強い。ユーロ相場を注視している姿勢も強調した。前回はドラギ会見後にユーロ高となってしまい、誘導に失敗したのではとして、一部の参加国からは不満も出ていたようだが、今回は奏功したようだ。ほぼ予想通りだったようにも思われるが、今回は市場も素直に反応したようだ。
ユーロドルは100日線が1.36台後半にきているが、明日の米雇用統計を受けて大きくブレイクしてくるようであれば、更に下値模索の可能性も高まりそうな気配も出てきた。
一方、ドル円は米株や米国債利回りが軟調に推移たこともあり戻り売りに押されている。ただ、下押しの動きまではない。特段の悪材料はなかったように思われるが、明日の米雇用統計を控えて調整の動きが出ていたようだ。
明日の米雇用統計に関しては、いまのところ非農業部門雇用者数(NFP)は20万人増が見込まれている。このところ寒波からの回復の兆しを示す指標も相次いでおり、雇用も回復軌道に戻るのではとの期待も根強い。一部にポジティブサプライズも期待する向きもあるようだ。米雇用統計ばかりは予想から乖離することも多く開いてみないと分からない指標ではあるが、予想通りであれば、FRBのシナリオを追認する内容とも言え早期利上げ期待は高まりそうだ。
目先のドル円の上値目標は1月につけた高値105円台半ば水準ということになるだろう。米雇用統計の反応次第では到達の可能性は十分に高まる。