NY為替概況 ギリシャ支援延長で合意 ユーロ高・円安

2015年02月21日 07:21

この日開催されたユーロ圏財務相会合では、ギリシャの支援プログラムを6月末まで延長することで合意に達した。当初、ギリシャ側が要請していた6カ月よりも短い期間となった。ユーログループは合意文書でギリシャに対し、融資延長の条件として23日までに対応策を取りまとめることを義務づけた。これを基に、国際支援団は4月末まで協議を続けるとしている。ECB関係者からはギリシャ国債を担保として受け入れる特例措置を再開する用意があるとも伝わった。まだ予断を許さないが、ひとまず市場は安心感に包まれた格好。ユーロは協議の行方を見守るなか、出所不明も含めた複数の関連報道に一喜一憂しつつ、安値から水準を切り上げて取引を終えた。
 
ユーロドルは1.1278ドルから1.1430ドルまで上昇。ただ、引けにかけては上値が重くなっている。ギリシャ政府関係者から、フライング気味に合意に関する見解が伝わった場面で高値をつけた。ユーロ円は133.56円から135.86円まで上値を伸ばした。
 
合意への期待が高まると、警戒感からリスクオフムードが蔓延していた市場の空気は一変。売りが先行していたダウ平均は史上最高値を示現。米長期金利は2.04%付近からプラス圏へ浮上した。ドル円はリスク回避の円買いで売られた118.30円から119.19円まで反発。米地区連銀総裁の、利上げに対する前向きな姿勢が伝わったことも、米金利の上昇を促しドル円の持ち直しを後押ししたとの声が聞かれた。
 
クロス円も下押し後に反発。ポンド円は181.67円から183円半ばへ切り返した。ただ、ユーロがポンドに対して反発し、ポンドドルが1.54ドル付近で重かったことが伸び悩みにつながっている。豪ドル円は92.43円から93.46円まで、NZドル円は88.93円から89.81円まで上昇。弱い加小売データで94.18円まで売られた加ドル円は、95円付近で戻りがいっぱい。