NY為替概況 ギリシャ情勢打開への期待強まりリスク選好に

2015年02月04日 07:25

NYタイムは、ギリシャ問題の進展期待からユーロ買いが進んだ。「ギリシャ財務相が4日にECBを訪問」とのニュースが伝わり、ギリシャ情勢が落ち着くとの期待が強まった。ユーロはストップロスの買いを巻き込みながら1.1534ドル、ユーロ円は135.20円まで上昇。それぞれ1月22日以来の高値をつけた。ポンドドルも1.5198ドル、ポンド円は178.40円まで上昇。対ユーロでは売り介入観測が出ていたスイスフラン(CHF)も、ドル売りの流れに乗ってドルCHFは0.9186CHF、CHF円も127.70円までCHF高推移。
 
ユーロ高が小休止したところで、ドル円が上昇する場面もあった。NY入りにかけ米長期金利の上昇を支えに、朝方からのレンジ上限に並ぶ117.75円まで上振れた。その後は伸び悩んだが、弱い米指標結果を受けても比較的しっかり。対ユーロなどでのドル弱含みに影響されつつも、米株価の大幅高によるリスク選好の円売りが支えとなった。米12月製造業受注は前月比-3.4%と市場予想の-2.4%より落ち込みが大きく、前月分も-0.7%から-1.7%に下方修正された。しかし同指標結果のドル円の動向への影響は目立たなかった。
 
オセアニア通貨は、予想外の豪利下げで売られた水準から回復。NZの主要輸出品目である乳製品価格の上昇が支援となった。乳業大手フォンテラ発表による乳製品価格総合指数・GDT価格指数が前週比+9.4%となった。NZドル/ドルは0.7438ドル、NZドル円は87.19円まで上昇。NZ失業率の高まり(結果5.7%、市場予想5.3%)を受け、やや弱含んだ。豪ドル/ドルは0.7851ドル、豪ドル円は92.05円とロンドンタイムまでの下落幅を帳消しにした。
 
ドル/加ドルは1月22日以来の加ドル高水準1.2352加ドルまで加ドル高推移、加ドル円も94.90円まで上昇と、それぞれ4営業日ぶりの加ドル高水準。多くの通貨が対ドルで上昇している動きの後押しや、原油価格の底堅さが産油国通貨としての側面も強い加ドルの買いを支援。NY原油先物は年初1月2日以来水準まで上振れた。