NY為替概況 イベントのはざ間で方向感出ず
2015年02月26日 07:35
NY為替市場は、方向性の見極めづらい展開に。ギリシャの支援交渉が山場を越えたほか、イエレン米FRB議長の議会証言も波乱なく通過し、市場の関心が来週の米雇用統計へ向かい始めるなど、イベントのはざ間の時期にあたり、積極的な取引は控えられた。ただ資源国通貨は、中国景況感の改善、米FRBの利上げを急がない姿勢、さらには3月以降のユーロ圏の緩和マネーへの期待などが支えとなって、底堅い流れが続いた。
豪ドル円は1月28日以来の高値となる93.97円まで上昇幅を広げたほか、加ドル円は95.88円、NZドル円は89.88円までレンジ上限を拡大した。また、豪ドル/ドルは0.78ドル後半、NZドル/ドルは0.75ドル半ば、ドル/加ドルは1.24加ドル前半と、各通貨ともドルに対して本日の高値圏で推移した。
ドル円はおおむね118円後半で推移。前半に、イエレン議長の議会証言を受けたドル高調整が一服した場面で、米長期金利が2.0%付近へ戻す動きも手伝って119.07円まで上昇幅を広げた。ただ、米長期金利が2.0%を明確に上抜けできなかったほか、株価が後半に上値が重くなったため、上値は抑えられた。
ユーロドルは上昇幅を縮小。ロンドン午前に1.1390ドルをつけた後は、手掛かりが見当たらない中、1.13ドル半ばで小動きが続いた。クロス円では、ユーロ円が135.00円前後、CHF円が125円前半でもち合い。ポンド円は、対ユーロでのポンド買いを支えに184.68円までレンジ上限を広げる場面はあったが、値幅は限られた。また、イエレン米FRB議長の、下院金融委員会での証言では、金融政策に関する具体的な言及はなく、手掛かりにならなかった。