NY為替23日 ドル売り優勢、米QE縮小観測が後退

2013年08月24日 06:10

 NYタイムはドル売りが優勢。米7月新築住宅販売件数が市場予想の48.7万件に対し39.4万件となり、順調に回復していた米住宅市況のなかにあって、著しく弱い内容が示されたことから、9月の米量的緩和(QE)縮小期待の後退も手伝ってドルは大きく売られることとなった。米住宅指標発表後、米10年債利回りが2.9%水準から2.8%ちょうど近辺まで急低下したこともドル売りに拍車をかけた。それでもNYタイムの午後に入ると週末といった要因も手伝って動意は鈍くなり、ドル売りも落ち着くこととなった。
 ドルは売りが優勢。先日、7月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表を通過し週末要因も重なってやや動きにくさも見られていたが、前述した通り米住宅指標の結果を受けて状況は一変し、ドル売りが強まる展開となった。ドル円は98.60円に控えていたマクロ系の買いオーダーをこなし下げ幅を広げると98.38円を示現。一方ドルストレートでは、ユーロドルが1.3380-400ドルに控えていた断続的な売りオーダーをこなしながら1.3410ドルまで上昇した。米住宅指標と同時刻に発表されたユーロ圏8月消費者信頼感・速報値が2011年7月以来の最高値となり、ユーロの上昇を後押した。ただ、1.3410-20ドルには厚めの売りオーダーが控えていることもあって、ストップロスの買いをつけたものの1.3400ドルからの上値は重かった。そのほか、ポンドドルは対ユーロでの下落を受けて1.5538ドルまで下落後はドル売り主導で1.56ドルの大台手前まで戻す場面がみられた。資源国通貨は、豪ドル/ドルが0.9052ドルまで上昇。NZドル/ドルは0.7762ドルを本日安値に0.7820ドル水準まで持ち直した。
 クロス円は小動き。ドル主導の展開となったことから、クロス円に関しては動意は鈍く、ユーロ円は132円ちょうど前後での小動き。一方、ポンド円はドルストレートと同様に対ユーロでの下落が重しとなり153.41円まで売られる場面が見られた。資源国通貨は、豪ドル円は89円ちょうど前後で推移。NZドル円は76.79円まで下落したものの、その後は持ち直すと77円の大台を回復させた。
 6時現在、ドル円は98.74円、ユーロドルは1.3384ドル、ユーロ円は132.16円で推移。