NY為替概況 米財政合意も不透明感強くドル売り強まる
2013年10月18日 06:07
きょうのNY市場、米財政協議はとりあえず一旦合意に達したものの、ドル買いの反応はなく逆に一気にドル売りが強まった。
ドル売りの背景としては以下の三点が考えられる。
一つ目は、米国債利回りの低下。米財政協議がひとまず落ち着いたことで、短期国債(T-BILL)が急低下しており長期債へもその流れが波及。
二つ目は、あくまで今回の合意は暫定措置であり根本的な解決には至っていない。再度、繰り返される可能性もあり、まだまだ未知数な部分が多い。
三つ目は、今回の騒動が米経済にどの程度の影響が出るか不透明なところ。これについては、QEの年内縮小開始、2014年半ば終了というFRBのマイルストーンが変更になる可能性を含む。
ドル円は97円台まで下落。きょうの下げで21日線の水準(98.20付近)を下回っており、リバウンド期待は一旦喪失した格好となっている。
ただ、ユーロ円やポンド円などクロス円はしっかりとしており、円高の動きまでは見られない。
ユーロドルやポンドドルは買戻しが強まった。ローソク足は長い陽線を示現し上向きトレンドへの回帰の兆候を見せている。
特にポンドは対ユーロでも上昇しており強い動きをしたと言えよう。今週のポンドドルは10日線と21日線のデットクロスを示現していたが、この状況であれば、ダマシに終わりそうな気配も出てきている。もともと足元の英経済指標から積極的にポンドを売る根拠は乏しく、米財政の混乱が収束したことで、改めて見直し買いが入ってもおかしくはない。ポンド円も158円台まで上昇し、9月に達成できなかった160円を再び目指しそうな気配も出ている。