NY為替概況 イベント通過で全体的に方向感のない展開
2013年09月21日 06:50
20日のNY市場、全体的には方向感のない展開となった。今週の重要イベントを通過して動きも一服している。
ブラード・セントルイス連銀総裁が講演で、指標次第では10月のQE縮小開始の可能性も指摘しているが、一方で、QE終了から利上げまでの道のりは長いとの見方も強い。
ブラード総裁の発言もあり、ドル円は一時99.60近辺まで上昇していたが、米株が利益確定売りに押されたことから、それ以上の上値は止められている。ただ、10日線(本日99.35付近)の水準は維持されており、底堅い動きを続けている。99.20/30水準がサポートなっていたようだが、更に下の99.00付近には21日線が来ており、強いサポートとして意識される。
一方、ユーロドルは、日本時間0時のロンドン・フィキシングに向けて売りが強まり、一時1.35を割り込む場面も見られた。実需筋の売りオーダーもかなり観測され上値は重い印象。FOMCから急ピッチで上昇しただけに過熱感も相当ありそうだ。
日曜日にはドイツの総選挙が予定されている。メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟の支持率は高く、第1党となりそうで、メルケル首相続投の可能性は高そうだ。しかし、連立相手の自由民主党(FDP)は苦戦しており、このままでは与党過半数は難しい状況で、最大野党の社会民主党(SPD)と大連立の可能性も高まっている。ただ、ユーロが脅かされそうな結果にはならないとの見方は強い。