NY市場 有事買いでドルは堅調も、米指標には不安感も
2013年08月31日 00:24
ドルは堅調な動きを続けており、きょうも対ユーロやポンドなど欧州通貨に対して買いが優勢となっている。一旦落ち着いてはいるものの、シリア情勢への懸念は根強く、有事のドル買いが出ているとの指摘も聞かれている。
ただ、きょう発表になっている米指標にはやや不安な内容も散見される。この日発表になった7月の個人所得は前月比0.1%増とプラスを維持したものの、前回(0.3%増)からは減速していた。更にその詳細を見ると、賃金が0.3%減と1月以来の減少となっている。
雇用は改善しているものの、質には懐疑的な見方も指摘されており、FOMCメンバーからもその点は指摘されている。きょうの個人所得のデータはその指摘を裏づける内容とも言えよう。
先週発表になった米新築住宅販売の弱さや、ここにきて浮上してきたシリア問題などから、一部では9月のQE縮小開始のシナリオが揺らいできているようだ。