LDNFIX 独CPIでユーロ売り 円安地合いは緩む

2014年04月30日 00:15

ロンドンフィックスにかけてはユーロが下落。独4月消費者物価指数(CPI)・速報値が市場予想を下回ったことで、ユーロ圏のディスインフレ傾向が意識され、明日のユーロ圏のインフレ指標への警戒感が高まった。独CPIは前月比で-0.2%と市場予想以上の落ち込みとなったほか、同前年比は+1.3%と、前月の+1.0%からは上振れたが予想の+1.4%には届かなかった。欧州中央銀行(ECB)理事会を来週に控えるなか、明日はユーロ圏4月消費者物価指数(HICP)が発表される。一部で明日の予想を下方修正する動きもあったようで、追加緩和を催促する結果になる可能性も指摘されている。ユーロドルは1.3812ドルまで急落。ユーロ円も142円の大台を割り込むと、円安地合いの緩和も背景に141.66円までじりじりと下値を広げた。ユーロが対主要通貨で下落したため、結果として他通貨は対ドルで底堅さを示した。ポンドドルは英GDP発表後につけた1.6793ドルから1.6847ドルまで反発。資源国通貨は欧米の株高も背景にじり高となり、豪ドル/ドルは0.9282ドル、NZドル/ドルは0.8551ドル、ドル/加ドルは1.0957加ドルまで対ドルでの上値を伸ばした。
 欧州序盤からの円売りは失速。ユーロ円の下落も円の買い戻しを誘ったが、明日の米1-3月GDPや米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表、週末の米雇用統計を前にリスク選好の流れに調整が入った印象。米2月S&P/ケースシラー住宅価格指数や、同4月消費者信頼感指数が総じて市場予想を下回ったことも円売り意欲を後退させた。ドル円は8日以来の高値水準102.79円から102.50円前後まで反落。ポンド円は対ドルの反発を受けて下値は浅かったが、172円後半で伸び悩んだ。豪ドル円は95.28円、NZドル円は87.81円、加ドル円は93.72円までレンジ上限を拡大させたあとは売りに押された。