LDNFIX 欧州通貨軟調、ECB理事の発言も重し
ロンドンフィックスにかけては、欧州通貨の下落が目立つ展開となった。ロンドンタイム序盤のさえない英経済指標を背景に進んだポンドの軟調地合いが続くなかで、アスムセンECB理事の発言をきっかけにユーロ売りが続いた。アスムセンECB理事の「新たなLTROの可能性を解除しない」、「ECBのフォワードガイダンスは12カ月を超える」と発言から、ECBの緩和的な政策が長期化するとの思惑が強まったのがその背景。また、IMFは、13、14年世界経済成長見通しを下方修正したほか、中国の成長リスクを指摘した。
欧州通貨は全面安。NYタイムに入ってドル買いがやや優勢となる中で、アスムセンECB理事の発言を受けてユーロが大幅下落。ユーロの下落につられ、欧州通貨は軒並み売りが加速された。ユーロドルは4月4日以来となる1.2762ドル、ポンドドルは2010年6月以来となる1.4812ドルまで下げ幅を拡大し、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9752CHFまでドル高・CHF安となった。対円でも弱含み、ユーロ円は129.08円、ポンド円は149.78円、CHF円は103.69円まで足もとの安値を更新した。
一方で、資源国通貨は底堅い動き。アジア・欧州株の堅調に続き、米株も続伸スタートとなったことが好感されたほか、米アルミ大手のアルコアが、アルミニウム価格が今後上昇する可能性を示し、非鉄金属が堅調な動きとなっていることも、資源国通貨の下支えになったもよう。豪ドル/ドルは0.9202ドル、NZドル/ドルは0.7886ドルまで上値を伸ばし、ドル/加ドルは1.0513加ドルまでドル安・加ドル高となった。対円でも、豪ドル円は6月11日以来となる93円台に乗せると93.07円まで上昇し、NZドル円79.75円、加ドル円は96.19円まで足もとの高値を更新した。ただ、欧州通貨を中心にドル買いが強まると、資源国通貨も対ドル・対円で上げ幅を縮小した。
また、ドル円は動意に欠ける動き。クロス円の下落する局面では101円付近まで下押したが、101.10円台に戻して底堅いが上値も重い展開が続いた。