LDNFIX 原油安・株安・円高

2015年01月06日 01:16

ロンドンフィックスにかけては欧州通貨や資源国通貨に対するドル買いが落ち着き、値動きの軸は円相場に移った。NY原油先物が50ドル半ばまで下落し2009年以来の安値を更新したことで石油株が下落。石油株の下げは米株式市場全体の重しとなり、円買いにつながっている。ダウ平均は200ドル超下落。米長期債利回りも低下。原油安による消費拡大といった正の影響よりも、石油関連企業の先行き懸念など負の側面が流れをつけた。昨年末からみられる原油安を起点としたリスク回避パターンである。
 
ドル円は119.38円、ユーロ円は142.32円、ポンド円は181.72円、豪ドル円は96.55円、加ドル円は101.25円まで下落。関連市場の動向以外に手がかりは見当たらず、年末から不安定な相場展開が続いている。ウイリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁は「FEDやECB、日銀の方向性の違いが乱気流の原因」と述べた。
 
ユーロドルは1.19ドル割れまで下げた後、1.19ドル前半まで切り返した。12月の独消費者物価指数(CPI)速報値は一段と鈍化したものの、これに先立って発表されたドイツ各州のCPIから結果は想定内だった。ただ、原油安が背景にあるとはいえ、欧州中央銀行(ECB)にとっては見過ごせない。
 
ポンドドルは1.52ドル前半、豪ドル/ドルは0.80ドル後半で下げ一服。原油の一段安に加ドル売りはみられず、ドル/加ドルは1.17加ドル後半で小動き。