LDNFIX 予想外の利下げで加ドルが下落

2015年01月22日 02:06

ロンドンフィックスにかけては、ユーロや加ドル中心に動意づいた。ユーロは、一部報道が「ECB役員会が、2016年末まで月500億ユーロの量的緩和を提案した」と関係者の話をもとに伝えたことがきっかけとなり、神経質な展開となったほか、加ドルはカナダ銀行の予想外の利下げを受けて急落した。
 
ECBの量的緩和拡大に対しては、これまで総額5500億ユーロとの市場予想が中心だったが、今回の報道では、単純計算すると1兆ユーロ程度の大きさとなる。
 
ユーロは乱高下。ユーロドルは、ECB理事会を控えたポジション調整が緩やかに進行するなか、先の同報道を受けて1.1570ドル近辺まで下落。ユーロ円も135.81円まで下げ幅を広げた。ただ、同報道に対してECBがコメントを控えたほか、量的緩和の仕組みが大きく変わる可能性がまだあるため、売り一巡後はユーロが急反発。ユーロドルは1.1680ドルまでレンジ上限を拡大し、ユーロ円は136.90円まで切り返した。
 
とはいえ、ECBの量的緩和拡大への期待は根強く、反発一巡後はユーロドルが1.16ドル近辺、ユーロ円は136円半ばと、NYタイム入りの水準に戻すなど、荒っぽい値動きとなった。
 
加ドルは下落。カナダ銀行(BOC)は政策金利を25bp引き下げ0.75%とすることを決定した。これを受けて、ドル/加ドルは2009年4月以来の水準となる1.2387加ドル、
加ドル円は95.07円まで加ドル安が進んだ。加ドルに連動して、豪ドルやNZドルも下押し。豪ドル/ドルは0.8096ドル、NZドル/ドルは0.7555ドル、豪ドル円は95.35円、NZドル円は88.98円までそれぞれレンジ下限を塗り替えた。
 
ドル円は117.50円を挟んで振幅。117.18円へ下押ししたが、その後は117.70円近辺へ切り返した。米国を除いて、利上げ方向をしっかりと向いている主要国が少ないことが、ドル高を支えている。また、この日発表された米12月住宅着工件数は市場予想を上回る108.9万件と、米住宅市場の回復基調が続いていることを示唆した。