LDNFIX リスクオフ一服もGDP上方修正を好感しきれず

2014年08月29日 00:15

ロンドンフィックスにかけては、ウクライナ情勢を嫌気したリスク回避傾向が一服。ロシア部隊がウクライナ東部のドネツクに進入したことで、ポロシェンコ・ウクライナ大統領は予定していたトルコ訪問を中止した。大統領は安全保障国防会議の緊急会合を招集し、「露は正規軍をウクライナに送り込んだ」、「ロシアと国境警備で30日に交渉を計画」と発言。英政府筋からは、国連安全保障理事会がウクライナ問題で緊急会合を開催することも伝わっている。米株価は欧州市場の流れを引き継ぐ格好で下落を先行させた。ただ、売り一巡後は下げ渋ったほか、米長期金利の低下も落ち着いたことで、リスク回避方向での一段の動意はみられず。地理的に影響がもっとも懸念されるユーロが対ドルで下値を広げた以外は、ドル円やクロス円は安値から水準を回復させるなど比較的落ち着いた値動き。
 
NY朝方に発表された米4-6月期国内総生産(GDP)・改定値は+4.2%と、速報値の+4.0%から上方修正された。同個人消費も予想を上回ったほか、新規失業保険申請件数は2週連続で20万件台へ減少。7月中古住宅販売保留件数指数も前月比での伸びが予想以上となるなど総じて良好な内容だった。もっとも、値動きが収まったとはいえ、ウクライナ情勢を背景としたネガティブムードのなか、各通貨は米指標の結果に反応しきれず。ドル円はGDP発表後に、103.90円前後へ上振れる動きが精一杯。ユーロ円も137円手前まで反発したが程なく失速している。ポンドドルは1.65ドル後半、豪ドル/ドルは0.93ドル半ば、NZドル/ドルは0.83ドル後半で伸び悩みが継続した。ユーロドルは1.3159ドルまで下値を拡大。独8月消費者物価指数は前月から横ばいで着地し市場予想と一致。翌日のユーロ圏インフレ指標への警戒感はさほど広がっていない。
 
 
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