LDNFIX ユーロ急落、ECBはABS購入を10月開始へ

2014年09月05日 01:27

ロンドンフィックスにかけてはユーロが急落。欧州中央銀行(ECB)が追加利下げに踏み切ったことを受けて、ユーロドルは昨年7月10日以来の安値をつけ、ユーロ円は8月上旬以来となる136.23円まで下げ幅を広げた。ユーロの下落途中では、リアルマネー系の売りが出たとの声も聞かれた。
 
ECBは、リファイナンス金利を0.1%引き下げ、過去最低の0.05%とすることに決定した。また、上限金利の限界貸出金利を0.30%に、下限金利の中銀預金金利を-0.20%にそれぞれ引き下げた。また、資産担保証券(ABS)およびカバードボンドの買い入れを10月から実施することもあわせて決めた。詳細については、来月の理事会で発表するとしている。そのほか、ECBスタッフ見通しでは、「2014年の成長見通しを前回の+1.0%から+0.9%へ」、「今年のインフレ見通しを前回の+0.7%から+0.6%へ」それぞれ下方修正した。
 
ユーロに引っ張られて、ポンドやスイスフラン(CHF)もさえない展開に。ポンドドルは1.6379ドル、ドルCHFは0.9311CHFまでドル高・欧州通貨安が進み、ポンド円は172.13円、CHF円は112.92円までレンジ下限を広げた。
 
一方で、資源国通貨はしっかり。ユーロ圏に対する金利面での優位性や、ECBの景気刺激策によるユーロ圏経済のもち直しを通じた資源需要の増加期待が下支えとなった。豪ドル/ドルは0.9393ドル、豪ドル円は98.59円、NZドル/ドルは0.8351ドル、NZドル円は87.64円まで高値を更新。加ドルは、予想を上回った加貿易データも好感され、ドル/加ドルは1.0821加ドル、加ドル円は97.00円近くまで加ドル高が進んだ。ただ、ユーロを中心としたドル高地合いが徐々に強まったことから、買い一巡後は伸び悩んだ。
 
ドル円はしっかり。ECBの利下げを受けて、一時105.20円まで上昇幅を拡大した。その後は、米8月ADP全国雇用者数(結果 +20.4万人、予想 +22.0万人)や、新規失業保険申請件数(結果 30.2万件、予想 30.0万件)が予想よりもさえない結果となったことから、104円後半へ押し戻される局面もあったが、米長期金利のもち直しや他通貨でのドル高に引っ張られて105円前半へ戻した。
 
 
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